実務者研修は働きながら取得できる?仕事が忙しい方必見!
将来性のある介護資格の取得に興味をもっていても、「介護職員実務者研修」は難しそう、働きながらでは取得できなさそうと思っている人もいるのではないでしょうか。この記事では、実務者研修について、働きながら取得する方法を解説します。介護業界で高待遇のもと働きたい人、キャリアアップを目指している人は参考にしてください。
実務者研修とは?
実務者研修とは、「介護職員初任者研修」で学べる介護技術、知識・医療処置などの基礎的な内容をもとに、実践的な技術・知識を習得できる資格です。また将来、介護福祉士を目指している場合は実務者研修の修了が必須となるため、介護業界でキャリアアップを目指している人は必ず修了する研修となるでしょう。従来のホームヘルパー1級資格に相当し、研修内容は介護福祉士養成校の到達目標とあまり差がありません。
ちなみに、介護福祉士国家試験を受験するにあたっては「3年以上の実務経験」と「6ヶ月以上の実務者研修の受講と修了」が必須となっています。受講修了までには合計450時間のカリキュラムをこなさねばなりませんが、自分に都合のよいペースで学習を進めることも可能で、逆に数年かけて少しずつ修了することもできるようです。自分の生活ペースに合わせて受講できるのは嬉しいですよね。また、「介護職員初任者研修」を修了済みであれば、その分の130時間の研修は「読み替え」として免除されるので、320時間で修了となります。
実務者研修を取得するメリット
次に、実務者研修を取得するメリットを3つのポイントから解説します。
介護福祉士国家試験受験を目指せる
平成28年度(平成29年1月)の試験から、介護福祉士国家試験の受験要件に、実務経験3年以上と6ヶ月以上の実務者研修の受講と修了が必要となりました。少しハードルが高くなったかのように感じますが、介護福祉士国家試験の問題は、実務者研修で学んだことが多く出題されます。そのため学んだことを無駄なく活かすことができるので、効率がよい研修といえるでしょう。
訪問介護では「サービス提供責任者」になれる
通称「サ責」とよばれる職種ですが、訪問介護サービスの利用者がより質の高いサービスを受けられるようにサポートすることが「サービス提供責任者」の役割です。相談員のような立ち位置で、ヘルパーと利用者の調整、利用者のアセスメント、「訪問介護計画書」の作成、ケアマネジャーとの連携など仕事内容は多岐に渡り、高齢者分野・障がい者分野問わず訪問介護サービスの要となる仕事となっています。
時給アップや就職・転職に有利
時給アップの要件として、実務者研修の資格が設けられている事業所は数多くあります。また、たん吸引や経管栄養についての座学や実技もカリキュラムに入っているため、基本的な知識があって実習済みということは、就職や転職においてスキルをアピールできる大きな武器になるでしょう。また、やる気と向上心がある人ととらえられ、事業所内での好評価につながりやすいようです。
実務者研修は働きながら取得できる?
実際、実務者研修は多くの受講者が事業所で働きながら取得しています。まずは自分の都合にあったスクール選びが大切になるでしょう。取得にまでにかかる時間はそれぞれですが、平日だけでなく、土日も行っているスクールがあります。自分の仕事や生活のペースに合わせた、無理ない受講スケジュールを組むことが最優先でしょう。
受講スケジュールは自分のペースで
実務者研修の資格を得るには、450時間の受講科目を終了していることが必須です。しかし、介護職員初任者研修を修了した人、かつてのホームヘルパー1・2・3級、介護職員基礎研修の修了者は、受講科目が一部免除になります。働きながら受講しやすいよう通信教育を受けられる、近所のスクールで受講する、数年かけて研修を修了するための環境整備が配慮されています。まずは近くのスクールに問い合わせてみましょう。
働きながら合格は難しい?
実務者研修の合格は、比較的難易度は低いでしょう。真面目にきっちり受講内容を学習していれば、まず落ちることはありません。実務者研修の修了判定は、全国一律に決まっているわけではなく、研修を実施しているスクールによって多少の違いがあります。座学については、学んだ内容を振り返る課題が出され、間違いが多ければさらに繰り返して課題提出となる場合があるようです。
一方、実技試験は一人ひとり個別に実施され、合格点に達するまで繰り返し「追試」がある場合が多い傾向にあります。しかし、きちんと講師の説明を聞いていればわかる内容で、試験前に練習の機会も充分に与えてもらえるケースがほとんどでしょう。落とすための試験ではなく、あくまでも知識の習得を確認するためのものなので、必要以上に思い悩むことはありません。
実務者研修は、介護職員初任者研修のカリキュラム内容とは比べものにならないほど、実践的な知識や技術も習得できます。修了した後は、訪問介護現場であればサービス提供責任者資格手当てがつく場合も多く、時給や年収アップも期待できるでしょう。やむを得ない転職の場合でも、大きな武器となることは間違いありません。この機会に取得し、キャリアを積んでいきましょう。