介護スクールでは具体的にどんなことを学ぶのか
介護業界で働くことを検討されている方の中には、「介護スクールでは実際にどのようなことを学ぶのだろう?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。この記事では、介護福祉士の資格を取得することのできる介護スクールで、どのような知識や技術を身につけることができるのか、お伝えします。
座学と実習がある
介護に関わる仕事をしたい方は、まず介護スクールについて調べてみることをおすすめします。一般的に、介護スクールでは「座学」と「実習」のカリキュラムが用意されているようです。それらを習得した後、介護福祉士国家試験に合格することで「介護福祉士」となることができます。
「座学」では、主に「介護福祉に関する知識」を基礎から学ぶことになります。そして、「実習」では、実際に学外や現場の実習を通して、介護で必要な技術や利用者さんとの接し方を身につけていくことになるようです。
この「座学」と「実習」を通して、スクール卒業後すぐに、介護福祉士として現場で働ける知識と技術を身につけていくことができます。
座学ではどんなことを学ぶのか
上記で、介護スクールでは「座学」と「実習」について学ぶとお伝えしましたが、「座学では具体的には何を学ぶの?」と疑問に思った方もいると思います。
介護福祉士となるために介護スクールで学ぶ「座学」の具体的内容としては、「人のこころとからだのしくみ」「障害の理解」「介護福祉の基本的知識」「認知症に関する知識」「医療的ケア」「生活支援技術」「発達と老化の理解」などがあるようです。
これらの知識は、国家試験のために身につける知識というわけではなく、実際に現場に出た際に必要な知識となってきます。そのため、「実習」に向かう前に介護スクールにおいてきちんと身につけておくことが必要とされます。
実践研修で学べることは?
実践研修、つまり実際の現場での「実習」を通して学べることはたくさんあります。とはいえ、「現場では具体的にどのようなことが求められるのか」「実習を通してどのようなことを学んでいくことができるのか」ということをあらかじめ知りたい、という方も少なくないでしょう。
「実習」では、実際に体を動かして介護を体験していくことになりますが、その際、「患者さんの移動」や「生活の補助」などの業務、現場で必要となる「知識」や「患者さんとの接し方の技術」を学ぶことができます。その中で、先輩介護福祉士の方から「患者さんの体の動かし方」や「上手な介護の技法、コツ」などを直接教えてもらうことができるでしょう。
「知識」を身につけた後、「実習」の中で現場の経験をすることで、資格取得後すぐに現場で動くことができる介護福祉士となることができます。多くの場合、介護スクールの学内で実技の練習をした後に現場実習に臨むことになるので、学外実習、現場実習のカリキュラムが始まる前にできるだけしっかりと技術を身につけておきましょう。
スクールで学ぶ以外に必要になるスキルや資格
スクールで学び、介護福祉士の資格を得ることは介護福祉士として働く第一歩ですが、他にも持っているとよい資格はいくつかあります。ここでは、そのうちいくつかの資格について紹介します。
まず「介護業界の営業に興味がある人向け」の資格である、「福祉用具専門相談員」について紹介しましょう。福祉用具といっても食器や文房具などの小物から車椅子といった大きなものまで、さまざまな種類があります。
それらを利用者さんの用途に合わせて選定し、使い方のアドバイスをするのが、福祉用具専門相談員の業務です。福祉用具専門相談員指定講習会を受講すると取得できる資格となっています。
次に「視覚障害対応に特化したい人向け」の資格である「同行援護従業者」「全身性障害者移動介護従業者」について説明します。「同行援護」とは、視覚障害者の外出を支援するサービスのことをいい、この研修では「視覚障害者をとりまく制度やサービス」「介護方法論」「移動支援技術」を学ぶことができるようです。「同行援護従業者養成研修」「全身性障害者移動介護従業者養成研修」といった研修を受講すると取得できます。
最後に「認知症対応に特化したい人向け」の研修である「認知症介護実践研修」を紹介します。この研修を受講することで、認知症高齢者の介護技術を向上させることができ、認知症介護の専門職員として働いていくこともできるようです。研修の対象者として、認知症介護業務もしくは介護支援専門員で認知症利用者の計画作成実務経験2年程度の方が想定されているので、その点にご注意ください。
ここまで、介護スクールにおいて「座学と実習ではどのようなことを学ぶのか」「介護福祉士以外の資格など」についてお伝えしました。高齢者の方がますます増えていく現代、「介護」という仕事はさらに重要な仕事として改めて認識されはじめています。あなたが「介護」という、近年ますます需要の高まっている仕事をしたいと思った際に、この記事の情報を参考にしていただければ幸いです。