ケアマネージャーになるには?必要な資格や向いている人の特徴を紹介
介護保険サービスにおいて、とても重要な存在となるのがケアマネージャーです。そのケアマネージャーになるには、介護支援専門員の資格を取得する必要があります。ここでは、ケアマネージャーの仕事内容や介護福祉士との違い、資格取得のためにどうしたら良いのか。また、向いている人の特徴などをご紹介します。
ケアマネージャー(介護支援専門員)とは
ケアプランを作るのがメイン
ケアマネージャーの正式名称は介護支援専門員です。要介護者や要支援者のケアプランの作成や市町村・サービス事業・施設・家族などとの連絡調整を行なう人のことをいいます。はじめて利用する利用者にケアプランを作ったうえで、きちんとケアプランに沿って実施されているかどうかを、プラン作成後にも長期的にチェックをしていきます。基本的には、利用者の方や家族の方と面談をしたり、連絡調整などをするのでデスク業務が多く、日中に勤務します。
居宅介護支援事業所に所属するケアマネージャー
自宅で暮らす要介護1以上の高齢者のためにケアプランを作成します。月に一度は高齢者の住宅を訪問し、心身の状態や心のケアをしていきます。独立して一人で行なっている方もいますが、一人のケアマネージャーが担当する利用者は標準35人と規定されていて、40人を越えてしまうと報酬の減額などがあります。
老人ホーム所属のケアマネージャー
老人ホームに入居する高齢者のためにケアプランを作成します。勤務先に高齢者が入居しているので、心身の状態をいつでも間近で確認することができます。また、情報収集や連携もしやすくなります。担当する利用者の数は100人の入居者に対して最低一人と決まっており、全ての利用者を担当することもあります。
地域包括支援センターのケアマネージャー
地域住民の心身の健康や生活安定のために必要な援助を行なう機関です。介護が必要な状態にならないことを目標としたケアプランを作成しますので、要支援認定を受けた方が対象になります。社会福祉全般の知識や判断力が多く求められますので、経験が必要となります。
ケアマネージャーと介護福祉士の違い
介護福祉士は、日中だけではなく、夜間も利用者のケアを行なっていきますが、ケアマネージャーは日中のみの勤務となります。ケアマネージャーが立てたケアプランに沿って実際に生活上、利用者のケアをしていくのが介護福祉士となります。
ケアマネージャーになるには
実務経験が必須!
ケアマネージャーになるには、実務経験が必須となります。介護の現場以外の実務経験でも可能で、例えば医師、看護師、社会福祉士、介護福祉士、理学療法士、栄養士などの資格を持っている方であれば、5年以上の実務経験が必要です。
法改正により変わる受験資格
2018年の試験から受験資格が狭まってきています。以前は、介護職員初任者研修の資格がなくても、10年以上の実務経験があれば、ケアマネージャーの資格を取得することができましたが、現在はできなくなってしまいました。
ケアマネージャーに向いている人の特徴
高齢者の周辺にある問題に気づける方
ケアマネージャーの大切な仕事の一つであるケアプラン作成は、介護をされる高齢者の周りにどのような問題があるのか、さまざまな方面から考えることが大切です。高齢者やその家族からの要望に応えるだけでは、良いプランを作成することは不可能です。利用者やその家族が発する言葉の意図や、裏にあるさまざまな問題に気づけるかどうかが、良いケアプランを作ることができる分かれ道となります。
コミュニケーション力の高い方
ケアプランを作成するためには、利用者である高齢者とはもちろんですが、ご家族や実際にサービスを行なう業者ともスムーズなコミュニケーションを取る必要があります。話し上手ではなく、聞き上手であることが大切です。コミュニケーション力の高い人であれば、信頼されるでしょうし、ケアプランを作成し、実施していくなかでのさまざまな問題にも、スムーズに対応できます。さまざまな人と連携していくことが一番大切ですので、コミュニケーション能力は大変重要になります。
事務能力、処理能力も必要
ケアマネージャーの仕事は、プラン作成だけではなく、書類の作成や事務仕事が大量にあります。小さな事務所ですと、事務専門のスタッフもいませんので、自分で全てこなさなければなりません。事務作業が得意な方や優先順位を立てて、仕事をスムーズに進められる能力が求められますので、事務処理が得意な方は、スムーズに仕事をこなすことができるでしょう。
以上、ケアマネージャーになるためにどうしたら良いのか、また向いている人の特徴などをご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。福祉業界に従事する方は少子高齢化社会において大変重要な人材となります。給与も以前に比べかなり高くなってきていますので、資格を取得して更に給料アップとスキル向上をしていくことで、多くの利用者様にとって信頼感あるケアマネージャーへと成長できますね。これらの情報をもとに、ケアマネージャーへの第一歩を踏み出してみてください。