札幌に通信講座の介護スクールはある?
高齢化社会となった日本では、介護現場の人材不足が深刻化しています。しかし政府は介護職に従事する人を対象とした奨励を充実する動きを見せ、今後は働きやすくなる見込みです。介護現場で活躍するには介護スクールで学ぶことが望ましいとされていますが、昨今は通信講座も主流なため、札幌の通信講座の介護スクールについて見てみましょう。
介護職とはどのようなものがあるか
一言に介護職といっても、さらに細かく分類されている職種が分類されています。介護福祉士・看護師・ヘルパー・ケースワーカー等が挙げられ、すべて資格を取得しないと業務に就くことができないのが特徴です。
介護福祉士の場合は国家資格になり、専門学校や大学に進学して福祉に関する知識や技能を身に付ける必要があります。主に施設を利用する高齢者のケアプランを考えて、在籍しているスタッフの就業シフトを調整する事務作業を行なう職種です。
介護看護師は利用者の医療面のサポートをする職業で、一般的な看護師になったあとに高齢者ケアを経験した場合になることができ、胃ろう・点滴・痰の吸引等を行なう医療従事者です。
ヘルパーは高齢者宅へ赴いたり、施設内で利用者の身体ケアをする職種になります。民間の資格を取得すればなることができ、約180時間の実務経験があれば学科試験を受ける必要はありません。現場でもっとも活躍するのがこのヘルパーで、この資格を取得するための助成金が厚生労働省から支給されています。
ケースワーカーは4年生大学を卒業された方にのみ受験資格を与えられる国家資格です。全国都道府県に設置されている地域包括センターに在籍する方々で、介護保険の申請手続きからケアプランの構築・ヘルパーの派遣手続きといった事務作業をするのが特徴です。通信講座の介護スクールは、これらの職種のうちヘルパーに関するものがほとんどです。
札幌で受講できる通信講座の介護スクールの概要
2020年8月時点で、全国に約500の介護スクールがあります。その中の200校で通信講座を設定しており、全国を対象にしたサービスとなっています。札幌地域に限定してみると、札幌市内または近隣の旭川・小樽市に本部を構えている介護スクールが通信講座を用意しており、その数は10校になります。
基本的な講座の受講方法は、パソコン・タブレット端末、スマートフォンを使用したオンライン受講で、約6ヵ月間の講義を経て介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)の資格取得を目指すのが特徴です。10のスクールのうち、5つが介護施設を運営している福祉事業社となっており、この介護スクールで受講すると修了時は学科試験を受けずに初任者研修資格を取得することが可能です。
さらに厚生労働省の認可も得ているので、受講費用が最大80%免除になるとことも特徴に挙げられます。助成金の対象となるのは、修了後に介護スクールを運営している福祉事業社に就職をすることが条件になりますが、経済的な負担が掛からず就職先も見つかると利点が評価されています。
札幌市内では2020年8月時点で約29万人の要介護者がいます。今後もこの数は増加傾向にあるので、介護施設と介護職の需要はますます高まることでしょう。各施設で働くためにも通信講座という形で介護スクールで学び、スキルを身に付けることが望まれます。
介護スクールで学べるカリキュラムについて
札幌市にある通信講座の介護スクール4校を参考にして、各スクールで実施されているカリキュラムの内容をご紹介します。各スクールとも、「基礎介護学」「身体機能向上運動」「高齢者心理学」の3つを柱としてカリキュラムが設定されています。介護を正しく行なうには、高齢者の状態に見合ったケアが大切です。
ベッドから身動きがとれない方であれば床ずれを防ぐケアを行ない、入浴の介助も必要です。この時に介護者が取るべき行動や姿勢を学習するのが基礎介護学になります。一般的な介護スクールでは実技として指導され、実際に介護施設に赴いて見学・実践をします。通信講座の場合はパソコン等を使用して動画で学ぶことになり、実際に講師が行なっている行動に着目するのがポイントです。
身体機能向上運動とは、俗にいうリハビリです。年齢を重ねると思うように足が上がらなくなったり、食べ物を飲み込むための筋力が低下しますが、それらの機能を高めるための運動をマスターし、高齢者に指導をする術を学習します。
高齢者心理学は高齢者特有の心の在り方を知るうえで欠かすことができないものといえます。介護をするには互いの信頼関係が大切で、円滑なケアをするのには心理状態をしっかりと把握する必要があります。この高齢者心理学はどのスクールでも計100時間のカリキュラムとなっていて重要視されています。
札幌で受講できる通信講座の介護スクールの概要と、カリキュラムをご紹介しました。高齢化社会となった現代では、介護職に従事する人々が非常に貴重な人材となってきています。今後も需要が高まる傾向にあり、業務につきたいと思われる方は通信講座で介護職の資格を取りましょう。